お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~

「シャワーありがとな、すげぇスッキリした。あー…いい匂い…しじみの味噌汁とか……何これ、最高じゃん」

白のTシャツにスラックス姿の桜賀が、タオルで頭をゴシゴシ拭きながらリビングに戻ってきた。


「おかえりー。髪を乾かしたらご飯にしよっか。ドライヤーは洗面台に置いておいたよ」

「サンキュ、じゃあ秒でやってくる」

「あははっ、時間はいいから、ちゃんと乾かしてきなよ」

「や、早く食べたいもん」

「ふふ、じゃあ〝早く、ちゃんと〞乾かしてきてね」

「おう、そうする」
って桜賀は笑顔で洗面所へ向かった。



やだ、なにこのラブラブちっくな雰囲気!キュンキュンが止まらなくて顔がにやけちゃう!

しかも『早く食べたいもん』なんてかわいい言い方だって、初めて聞いたよ?
ふふっ、何だか新婚さんみたいで嬉しくなっちゃうな。


じゃ、桜賀が戻ってくる前にごはんを準備しようっと。うふふ。

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