君と始める最後の恋
 連れ去られるまま来たのは資料室で、そこでいつも買うレモンティーとコンビニのおにぎりが目の前に置かれている。

 どういう状況かと思えば類くんも隣に座っていつも買うカフェオレとおにぎりを口にしていて首を傾げる。


「…何のつもりですかこれ。」

「最近昼抜きすぎ。何小川に痩せた?とか心配させてんの。」

「私が悪いわけじゃないじゃないですか!」

「てか朝夜も食べてる姿見ないから、ちゃんと食べてんのか不安になる。」


 喧嘩していてもこうして私の事気遣って心配してくれる所、優しいと思う。

 いつもこういう所が嫌いになれなくて、むしろ好きだと思わされて早く仲直りしたくなるんだけど、今回のはそう単純な話でも無かった。

 私が素直になれば、今の問題点は多少解決するだろうけど、言ってもどうしようもない所は…、私の気持ちの面でどうにかするしかない。


「…賄賂ですよねこれ。」

「何が。」

「こうやって物で釣って逃げない様にした、ずるい。」

「心配の気持ち100%ですけど。」

「絶対嘘、こんな二人きりの場所でする必要無いですもん。」


 そう言って類くんを睨みつけると、少し笑ってくれた。

 その笑顔久しぶりに見た。

 文句を言っていたはずなのに目を奪われてしまった。
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