君と始める最後の恋
「…ごめんなさい、私が間違ってた。今日はホテルに泊まる。」


 そう言って顔を逸らす藍。
 素直に謝ってくれてホッとしていると類くんが口元を抑えて笑っていた。

 何笑ってるんだ、この人は。


「意地張ってる時の君そっくり。謝る瞬間も。」

「…揶揄うのやめてください。」

「帰るよ。」


 今の帰るよで分かってしまった。

 きっと藍の事も受け入れてくれて、一緒に連れ帰ってくれるつもりなんだろう。

 なんだかんだ突き放すような発言をするのに優しさがいつも隠し切れない。


「…私も行って良いの?」


 類くんに問い掛ける藍は遠慮がちで、そんな藍を見て類くんはほんの少し笑みを浮かべている。


「置いて行かれたいならそこにいれば。」

「…嫌に決まってるじゃん。」


 素直に着いてくる藍に少し安心して、先を歩く2人を後ろから見守っていた。
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