君と始める最後の恋
「…嫌、ですかね?」


 類くんの感情が上手く読み取れなくて類くんの顔をじっと見て、問い掛けると驚いていた表情をふと和らげて笑みを向けてくれる。


「嫌なわけ無いでしょ。俺も出来れば嬉しいなと思う。というか、郁がそれを望んでくれるなら嫌も何も無い。」


 迷いなくそう答えてくれる類くんに凄く安心した。
 はっきり嫌じゃないって答えてくれる類くんに嬉しくなる。


「良かった…、もし生まれると仕事とか行けなくなるので類くんに金銭的な負担を掛けてしまうのですが…。」

「…もし嫌じゃなければだけど、仕事辞めたら?」


 仕事辞めたら?とは今までは言われなかったけど、家に居てもいいよとは、ずっと言ってはくれていた。

 それは類くんの独占欲が働いて甘くなる時だった。

 それ以外で今回は私の身体に負担を掛けない様に仕事を辞めたらって言ってくれているのは分かる。


「え、でも。2人で貯金頑張ろうって働いてきて…。」

「そんなの俺が頑張ればいい話でしょ。ていうか、家に居てくれた方が俺は嬉しいし。」


 そう言いながら私の手を捕まえてくる。

 どこまでも甘やかしてくる類くんになんて言っていいのか。


「類くんに甘やかされすぎてダメになりそうです…、私。」

「こういう事が無いと甘やかさせてくれないでしょ。」


 そう言って今度は頭を類くんの肩まで抱き寄せられる。

 きっと私達、環境が変わっても幸せになれます…、よね?
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