君と始める最後の恋
「…ダメなの?触れたい。」


 普段そんなこと言わないでしょ!!??

 可愛すぎて、このまま流されそうになる。

 だってこんなに甘えてくる事も普段は無い。

 お酒飲んで酔った時の類くんは恐ろしいくらい可愛い。


「…少しだけなら。」

「約束守れる自信無いけど。郁ならそのまま流されてくれるでしょ。」

「ず、ずる!」


 私の反応におかしそうに笑う類くん。

 普段そんな風に笑わないのに、そんなに私が好きだみたいな顔して。

 気付いてますか?明日になったらどうせ覚えてないとか言うんでしょうけど。

 私だけがこのことを覚えていて、類くんは何食わぬ顔で起きてきて、いつも通りの日々を過ごすだけ。

 本当、こういうタイミングでこんな風になるのずるいな。


「…というか仕事辞めたし遠慮しなくていいんだよね。」

「え、遠慮って…!」

「子供、作るんでしょ。早い方が良いじゃん。」

「う、わ…、生々しい…!」

「バカ。」


 そのバカの言い方が甘くて普段のツッコむ時に言う様な言い方じゃない。私を見つめるその顔もいつもより優しい。

 結局少しだけなんて聞いてもらえるはずもなく、甘く甘く溶かされていく。
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