さくらびと。美桜 番外編(2)
倉橋は裕紀の肩にそっと手を置いた。







「本当に素敵な方よね。美桜さん」





「ありがとうございます。師長さんは…よく美桜と話してくださってるんですか?…」








「もちろん。入院当初から担当させてもらってるから」







倉橋は少し遠い目をした。







「初めて会った時は随分不安そうだったけど……有澤さんがいつも側で見ていてくれてるから、すごく表情が明るくなっりましたね。」








その言葉に裕紀の胸が温かくなる。美桜が自分を必要としてくれている証拠のような気がした。






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