ぜんぶ、ちょうだい。
10th Mission



「ハッピーバースデーこまちゃんっ!17歳おめでとうっ!!」



朝。
いつもと同じように、少し眠たい目をこすりながら教室の扉を開けた、その瞬間だった。


――パーンッ!


あまりにも突然で大きな音に、思わず耳を塞ぐ。



「な、なに……?」



目の前にいたのは、両手にクラッカーを持って、にこにこ笑っているひまちゃん。
状況が理解できなくて、頭の中が一瞬、止まる。


……ハッピーバースデー?
え、誰の?


視線を動かすと、教室のあちこちで、クラスメイトたちが驚いた顔をしてこちらを見ていた。
どうやら、ひまちゃんの突然すぎるクラッカー作戦に、みんな巻き込まれたらしい。



「朝から騒がしいなー」



次の瞬間、背中にドン、と鈍い衝撃。
反射的に振り返ると、そこに立っていたのは清水だった。



「ちょ、なに……」



少し文句を言おうとした、その前に。



「そういや今日、誕生日じゃん。おめでと」



……誕生日?


< 201 / 211 >

この作品をシェア

pagetop