キミの隣は俺の場所
 「駅前で……声かけられてたとき。私、ほんとに怖くて……。あのとき、碓氷くんが来てくれて。何も言わずに、助けてくれて」



 風が、静かに吹く。


 「……あれ、夢じゃないよね?」


 しばらく、沈黙が続いた。


 
 「……なんで、助けたの?」


 その問いには、返事がなかった。



 けれど、しばらくして。
< 22 / 80 >

この作品をシェア

pagetop