下剋上御曹司の秘めた愛は重すぎる
始まる新婚生活~熱海での告白~
冬の朝、冷えた部屋の空気で目が覚めた。だけど、なぜだか今朝は気分が良い。静岡にいた頃の夢を見ていたような気がする。
その上、いつもの朝よりあったかい気がする。私はガッチリとした温かいものに包まれていた。
そっと目を開けると、そこには人の顔が――
「うわあああぁぁ~! だっ、誰!? 何で私の部屋に!?」
知らない人に抱きしめられて眠っていた。その状況に気が動転して布団の中から飛び上がった。
しかし、動揺しながらも頭の中では、
(目を閉じていても、ものすごい端正なイケメンだわ……)
などと考えている自分がいた。
「落ち着いて、はるちゃん。俺だよ、伊吹だって」
「あ……」
私の寝ぼけていた頭がようやく覚めてきた。
「ごめん、まだ全然慣れなくて……」
普段は低血圧だけど、今朝は顔を身体も熱い。私は一緒に暮らし始めたばかりの同居人――もとい数日前に夫になったばかりの人に非礼を詫びた。
「そりゃあ、そうなるよね。わかるよ」
だが伊吹くんは、愉快そうにクスクス笑ってそれを許してくれた。
そう、私は告白も恋人期間もすべての恋愛イベントもすっ飛ばして、伊吹くんの妻になったのだ。
その上、いつもの朝よりあったかい気がする。私はガッチリとした温かいものに包まれていた。
そっと目を開けると、そこには人の顔が――
「うわあああぁぁ~! だっ、誰!? 何で私の部屋に!?」
知らない人に抱きしめられて眠っていた。その状況に気が動転して布団の中から飛び上がった。
しかし、動揺しながらも頭の中では、
(目を閉じていても、ものすごい端正なイケメンだわ……)
などと考えている自分がいた。
「落ち着いて、はるちゃん。俺だよ、伊吹だって」
「あ……」
私の寝ぼけていた頭がようやく覚めてきた。
「ごめん、まだ全然慣れなくて……」
普段は低血圧だけど、今朝は顔を身体も熱い。私は一緒に暮らし始めたばかりの同居人――もとい数日前に夫になったばかりの人に非礼を詫びた。
「そりゃあ、そうなるよね。わかるよ」
だが伊吹くんは、愉快そうにクスクス笑ってそれを許してくれた。
そう、私は告白も恋人期間もすべての恋愛イベントもすっ飛ばして、伊吹くんの妻になったのだ。