幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜


 *


 それから仕事の傍ら、原稿を書く日々が続いた。
 私はカフェに美鶴くんが来てくれることを楽しみにしていたが、美鶴くんは顔を見せてくれない。

 最近は美鶴くんを探して注意深くお客様の顔を見ているのに、一向に現れない。
 美鶴くんなら話しかけてくれるはずだし、私が気づいていないわけではないと思う。

 美鶴くんならすぐにでも来てくれると思っていたけれど、流石に忙しいのかな。


「残念ですよねー、望凪さん」


 ひよちゃんがコソッと囁く。


「何が?」
「いつものイケメンですよ! 今週一回も見てないじゃないですか」
「あ、ああ」


 そういえば常連さんのイケメンも来ていなかったな。


「気づいてなかったんですか? ずっとキョロキョロ探してるみたいだったから、てっきりイケメンを探してるんだと思ってました」
「じゃなくて、幼なじみを探してたの」
「幼なじみですか?」
「うん、この前偶然再会してこのオフィスに勤めてることがわかって。今度来るねって言ってくれたんだけど、なかなか会えないから」
「へぇ、そうだったんですね」
「忙しいみたいね」


 わざわざ連絡するのも気が引ける。
 本当に忙しいのだとしたら気を遣わせてしまうかもしれないし、気長に待つしかないだろう。

 美鶴くんならきっと顔を見せてくれるだろうと思いつつ、仕事と原稿に追われる日々を送っていた。


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