幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜
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それから仕事の傍ら、原稿を書く日々が続いた。
私はカフェに美鶴くんが来てくれることを楽しみにしていたが、美鶴くんは顔を見せてくれない。
最近は美鶴くんを探して注意深くお客様の顔を見ているのに、一向に現れない。
美鶴くんなら話しかけてくれるはずだし、私が気づいていないわけではないと思う。
美鶴くんならすぐにでも来てくれると思っていたけれど、流石に忙しいのかな。
「残念ですよねー、望凪さん」
ひよちゃんがコソッと囁く。
「何が?」
「いつものイケメンですよ! 今週一回も見てないじゃないですか」
「あ、ああ」
そういえば常連さんのイケメンも来ていなかったな。
「気づいてなかったんですか? ずっとキョロキョロ探してるみたいだったから、てっきりイケメンを探してるんだと思ってました」
「じゃなくて、幼なじみを探してたの」
「幼なじみですか?」
「うん、この前偶然再会してこのオフィスに勤めてることがわかって。今度来るねって言ってくれたんだけど、なかなか会えないから」
「へぇ、そうだったんですね」
「忙しいみたいね」
わざわざ連絡するのも気が引ける。
本当に忙しいのだとしたら気を遣わせてしまうかもしれないし、気長に待つしかないだろう。
美鶴くんならきっと顔を見せてくれるだろうと思いつつ、仕事と原稿に追われる日々を送っていた。