幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜
書いたのは私だとも知らず、三人で大いに盛り上がっている。
お姉ちゃんは一文字も書いてないどころかまともに読んですらいないくせに、よく満更でもない顔ができるものだ。
罪悪感はないのだろうか。
「そういえば今日、別件で弊社社長の鏑木が来ておりまして、後でsana.さんにご挨拶したいと申していたのですがいかがでしょうか」
「えっ、鏑木社長が!?」
急にお姉ちゃんの目の色が変わり、声が一オクターブ高くなる。
「是非お会いしたいです!」
「ありがとうございます。そうしましたら後ほど参りますね」
「鏑木社長と直接ご挨拶できるなんて嬉しいです〜」
恐らくSNSマーケティングのリーチャーズ株式会社の代表取締役のことだと思うが、何故お姉ちゃんはテンションが上がっているのだろう。
そう思っていたら、お姉ちゃんがコソッと耳打ちしてきた。
「リーチャーズの鏑木社長、ものすごいイケメンで有名なのよっ」
「ああ、そんなこと言ってたね」
「しかも二十代で起業してあっという間に会社を大きくしちゃった敏腕社長。そんなハイスペイケメンとお近づきになれるなんて夢みたいっ」
なるほど、お姉ちゃんの魂胆がわかって納得した。
あわよくば深い関係になることを狙っているのだろう。
「お待たせいたしました」