幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜
流石に混乱と動揺が隠せない。
あんなに迷惑をかけたはずなのに、どうして私にそんな話をしてくださるの――?
「望凪ちゃん、君の文章はそれだけ価値があるということなんだよ」
「美鶴くん……」
「君は絶対面白い小説が書けるはずなんだ。君には才能がある。これは身内贔屓なんかじゃないよ」
「っ、私、諦めなくていいの……?」
こんなことになって、もう自分に書く資格なんてないと思っていた。
ゴーストライターをやると決めたのは結局私自身でもあるから、私にも責任があると思っていた。
でも、書くことを諦めなくてもいいの?
「もちろん本当に本として出版できるかはわからない。それを判断するのは編集者だから。でも、望凪ちゃんの書く小説がどんなものか読んでみたいって言ってたよ」
「っ、うれしい……」
思わず涙が溢れそうになっていた。
こんな自分にもチャンスをいただけるなんて。
何より美鶴くんに才能があると言ってもらえたことが、何より嬉しかった。
「諦めるなんてもったいない。僕はずっと望凪ちゃんの小説のファンなんだよ」
「ありがとう……」
信じてくれた美鶴くんのためにも、チャンスをくださったスター出版のためにも全力で面白い物語を綴りたいと思った。
「今ならなんでも書ける気がする」
「楽しみにしてるよ」