幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜


 *


 食事を終えて、酔い覚ましに少し夜の道を歩くことにした。
 程よい夜風が気持ちいい。


「美鶴くん、大丈夫? 酔ってない?」
「大丈夫、ありがとう」


 美鶴くんは穏やかに微笑む。


「望凪ちゃん、小説が完成したら僕に一番に読ませてくれる?」
「いいけど、緊張するなぁ」
「どうして? 昔は読ませてくれたじゃない」
「そうだけど、今の美鶴くんは厳しそうなんだもの」
「望凪ちゃんには甘々だと思うよ」
「それもどうなの?」
「ファンだからどうしても甘くなっちゃうんだよね」


 美鶴くんは、美鶴くんだけは私が書いたものだと気づいてくれた。
 今もずっと私のファンだと言ってくれて、私の可能性を信じてくれる。

 自分の絶対の味方がいてくれるって、こんなにも心強いことなんだ。


「……美鶴くんは、いつも私の味方でいてくれたよね」


 家ではお姉ちゃんの存在が絶対で、私はいつも脇役だった。
 学校でもそう、美少女で誰からも愛されるお姉ちゃんの妹である以外何者でもなかった。

 でも美鶴くんだけは、いつも私を私として見てくれる。
 私の支えになってくれる。


「改めてありがとう。美鶴くんがいてくれて本当によかった」
「……望凪ちゃん、どうして僕が見た目を変えたと思う?」


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