幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜


 どうやらお姉ちゃんの納得のいく反応数が得られたようだ。
 よかった、と思いながら水を飲んだ。


「はあ……」


 私には誰にも言えない秘密がある。
 それは姉・紗凪のSNSアカウントを動かす――いわばゴーストライターのようなことをしていること。


 * * *


 お姉ちゃんは生まれた時から、中心にいることが当たり前だった。
 家庭内でもそう、両親は私よりも器量が良くて明るい姉を可愛がった。

 中学生の時には読者モデルにスカウトされ、それから今に至るまで人前に立ちチヤホヤされ、誰よりも目立ってきた姉。
 その一方で姉の陰に隠れて地味に生きてきた私。

 容姿の違いがよりはっきりと浮き出る学生時代は、なかなかにしんどいものだった。


「あれが紗凪先輩の妹だってよ。似てなくね?」
「妹は地味でオーラないよなー」


 常にお姉ちゃんと比べられ続けた。

 ほっといて欲しい、と思いながらも本音は私もかわいくなりたい、綺麗になりたいという思いがあった。
 誕生日にかわいいピンクのワンピースを買ってもらったことがあったけれど――、


「望凪、このワンピースあたしにちょうだい」
「え……」
「だってあたしの方が似合うもん。ね、いいでしょ?」
「……うん」


 私のだよ、とは言えなかった。
 だってそのワンピースを着ていたお姉ちゃんは、私よりも遥かにかわいくよく似合っていたから。

 まるでお姉ちゃんのために作られたように。


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