素直になれないふたり
私の腕をつかむジローの手が震えている。
あの夏、たった一度交わしたキスの時のように。
「恥ずかしくて言えなかったけど、俺、あれがファーストキスだったんだよ」
「え⋯⋯?」
「確かに、仲間たちはひと夏限りの火遊びをしたいだけだった。女の子たちもそんな風に見えたよ。ナンパも、誰かを好きになるのも、全部初めてのことで、情けないけど、どうしていいのかわからなかったんだ」
ふと、あの夏、キスを交わしたあとのジローの言葉がフラッシュバックする。
「情けない男だと思われるかもしれないけど、俺にはここまでがやっとだよ。なんだか⋯⋯申し訳なくて」
「なんて言ったらいいのかな⋯⋯トーコとは、もっと違う形で出会いたかった」
確かに、そんなことを言っていたのを覚えている。
「ちょっと待ってよ⋯⋯あの時に言ってた、もっと違う形で会いたかったって、どういう意味だったの?」
あの夏、たった一度交わしたキスの時のように。
「恥ずかしくて言えなかったけど、俺、あれがファーストキスだったんだよ」
「え⋯⋯?」
「確かに、仲間たちはひと夏限りの火遊びをしたいだけだった。女の子たちもそんな風に見えたよ。ナンパも、誰かを好きになるのも、全部初めてのことで、情けないけど、どうしていいのかわからなかったんだ」
ふと、あの夏、キスを交わしたあとのジローの言葉がフラッシュバックする。
「情けない男だと思われるかもしれないけど、俺にはここまでがやっとだよ。なんだか⋯⋯申し訳なくて」
「なんて言ったらいいのかな⋯⋯トーコとは、もっと違う形で出会いたかった」
確かに、そんなことを言っていたのを覚えている。
「ちょっと待ってよ⋯⋯あの時に言ってた、もっと違う形で会いたかったって、どういう意味だったの?」