フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
美しい庭の中、ヴィアトリス王妃の視線が冷たい棘となって刺さるようだった。
何を話したらいいのかしら。
少しでも、彼女の本性が知れたらいいのだけど。どうすれば、ヴィアトリス王妃から話を聞き出すことができるか……
話題を模索して俯いていると、ヴィアトリス王妃が気さくに話を振ってきた。
「リリアナのドレスは、どこで仕立てたのかしら? デズモンドから持っていらしたの?」
「いいえ、アルヴェリオンの仕立て屋に頼んだものです。デズモンドから持ってきた物もありますが」
ちらりとエドワード様を見ると、彼は笑顔で「私の趣味ですよ」といった。
「あら、エドワードの趣味だったのね」
「リリアナの持ってきたドレスも重厚で美しいのですが、こちらの方が愛らしい顔によく似合っているかと」
私を慈しむように見つめたエドワード様は、髪飾りに触れると「本当に愛らしい」と呟いた。
ヴィアトリス王妃に仲睦まじさを見せつけようという計らいだろうか。
何を話したらいいのかしら。
少しでも、彼女の本性が知れたらいいのだけど。どうすれば、ヴィアトリス王妃から話を聞き出すことができるか……
話題を模索して俯いていると、ヴィアトリス王妃が気さくに話を振ってきた。
「リリアナのドレスは、どこで仕立てたのかしら? デズモンドから持っていらしたの?」
「いいえ、アルヴェリオンの仕立て屋に頼んだものです。デズモンドから持ってきた物もありますが」
ちらりとエドワード様を見ると、彼は笑顔で「私の趣味ですよ」といった。
「あら、エドワードの趣味だったのね」
「リリアナの持ってきたドレスも重厚で美しいのですが、こちらの方が愛らしい顔によく似合っているかと」
私を慈しむように見つめたエドワード様は、髪飾りに触れると「本当に愛らしい」と呟いた。
ヴィアトリス王妃に仲睦まじさを見せつけようという計らいだろうか。