フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
「リリアナ、今度、私の部屋へいらっしゃい。ゆっくりお話がしたいわ」
「……お気遣い、ありがとうございます、王妃様」
「殿方がいては話せないこともあるでしょからね」
「私を除け者にするおつもりですか?」
「貴方がいては、リリアナが素直になってくれそうにないですからね。女でないと、わからないこともあるのですよ」
赤い唇に笑みを浮かべ、ヴィアトリス王妃は「今日は失礼するわ」といってドレスを翻し、去っていった。
王妃の姿が見えなくなると、身体から力が抜けてその場にしゃがみ込んでしまった。
「大丈夫かい、リリアナ?」
「……エドワード様、王妃様を挑発しすぎですわ」
「そう感じたなら、成功かな」
王妃の去っていった方角に厳しい眼差しを向けたエドワード様は、ふっとため息をこぼすと、私の前に腰を落とした。
「成功?」
「王妃は私とデズモンドとの繋がりを警戒している筈だ。私とリリアナが仲がいいとわかれば、君から情報を引き出すため、近づこうとするだろう……」
なるほど、可能性はあるわね。
「……お気遣い、ありがとうございます、王妃様」
「殿方がいては話せないこともあるでしょからね」
「私を除け者にするおつもりですか?」
「貴方がいては、リリアナが素直になってくれそうにないですからね。女でないと、わからないこともあるのですよ」
赤い唇に笑みを浮かべ、ヴィアトリス王妃は「今日は失礼するわ」といってドレスを翻し、去っていった。
王妃の姿が見えなくなると、身体から力が抜けてその場にしゃがみ込んでしまった。
「大丈夫かい、リリアナ?」
「……エドワード様、王妃様を挑発しすぎですわ」
「そう感じたなら、成功かな」
王妃の去っていった方角に厳しい眼差しを向けたエドワード様は、ふっとため息をこぼすと、私の前に腰を落とした。
「成功?」
「王妃は私とデズモンドとの繋がりを警戒している筈だ。私とリリアナが仲がいいとわかれば、君から情報を引き出すため、近づこうとするだろう……」
なるほど、可能性はあるわね。