フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
紅茶の甘い香りとよく似た、濃厚な香りだ。
揺らめく煙を吸ったヴィアトリス王妃が「デズモンドにも香を楽しむ風習はありますの?」と訊ねると、ディアナ嬢も「詳しくお聞きしたいですわ」といった。
どうやら、ディアナはすでにヴィアトリス王妃に手懐けられていると考えた方がよさそうね。
さて、ここからどうやって話を聞き出そうかしら。
「楽しむといいますか……ドレスに香りをまとわせたり、眠れない夜に焚くことはあります」
「あら、それだけですの?」
「そうですね。私はそのように使っていましたが、アルヴェリオンは違うのですか?」
ディアナに訊き返すと、彼女は「まあ、白々しい」と小さく呟いた。
「リリアナ様が、魔族の特別な文化を教えてくれると思っていたのに、とんだ思い違いだったようですわ」
「……え?」
「魔族は、夜になると人を誘惑して食べると聞きましたわ?」
目をとろんとさせたディアナの声は甘く、嘲笑に満ちていた。
揺らめく煙を吸ったヴィアトリス王妃が「デズモンドにも香を楽しむ風習はありますの?」と訊ねると、ディアナ嬢も「詳しくお聞きしたいですわ」といった。
どうやら、ディアナはすでにヴィアトリス王妃に手懐けられていると考えた方がよさそうね。
さて、ここからどうやって話を聞き出そうかしら。
「楽しむといいますか……ドレスに香りをまとわせたり、眠れない夜に焚くことはあります」
「あら、それだけですの?」
「そうですね。私はそのように使っていましたが、アルヴェリオンは違うのですか?」
ディアナに訊き返すと、彼女は「まあ、白々しい」と小さく呟いた。
「リリアナ様が、魔族の特別な文化を教えてくれると思っていたのに、とんだ思い違いだったようですわ」
「……え?」
「魔族は、夜になると人を誘惑して食べると聞きましたわ?」
目をとろんとさせたディアナの声は甘く、嘲笑に満ちていた。