フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
気遣うような声に、どきりと鼓動が跳ねる。再び扉の前に戻り、呼吸を整えて胸元で手を握りしめた。
扉にそっと手を寄せる、この向こうにエドワード様がいると思うと、鼓動が早まった。
視線を落としたけれど、ドアノブが回る様子はなかった。
エドワード様の手は、今どこにあるのかしら。
「……なにか、ご用ですか?」
「よかった。起きていたんだね」
「今から休もうと思っていました」
扉越しに気遣う声が耳に優しく響く。
「明後日、休みを取ることができる。私と、王都を見て回らないか?」
「……それは、視察でしょうか?」
「そんな堅苦しいものじゃないよ。君に少しでも慣れてほしくてね。お忍びで行ってみないか?」
「お忍び?」
「下級貴族の格好をして、紛れ込むんだ」
「……そんなことをしたら、臣下が心配されますよ」
「ははっ……まあ、全く護衛なしというわけには、いかないだろうけど」
苦笑するような声が聞こえた。
もしかしたら、エドワードも執務に疲れているのかしら。
ここ最近、親しい諸侯との会談も多かったみたいだし、忙しい中も私を気にかけて会いに来てくれていたし。
扉にそっと手を寄せる、この向こうにエドワード様がいると思うと、鼓動が早まった。
視線を落としたけれど、ドアノブが回る様子はなかった。
エドワード様の手は、今どこにあるのかしら。
「……なにか、ご用ですか?」
「よかった。起きていたんだね」
「今から休もうと思っていました」
扉越しに気遣う声が耳に優しく響く。
「明後日、休みを取ることができる。私と、王都を見て回らないか?」
「……それは、視察でしょうか?」
「そんな堅苦しいものじゃないよ。君に少しでも慣れてほしくてね。お忍びで行ってみないか?」
「お忍び?」
「下級貴族の格好をして、紛れ込むんだ」
「……そんなことをしたら、臣下が心配されますよ」
「ははっ……まあ、全く護衛なしというわけには、いかないだろうけど」
苦笑するような声が聞こえた。
もしかしたら、エドワードも執務に疲れているのかしら。
ここ最近、親しい諸侯との会談も多かったみたいだし、忙しい中も私を気にかけて会いに来てくれていたし。