フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
第24話 魔族令嬢は、王弟殿下と愛を誓う
数日後、ロベルト王からお茶の誘いを受けた。美味しい夏のハーブティーを楽しみながら、話をしたいという話だった。
昼下がり、エドワード様にエスコートされて、陛下の居室へと向かった。
「陛下のお話というのは、王位継承についてでしょうか?」
「おそらくは……」
私の顔を見たエドワード様は深く息を吸うと、困ったように眉をひそめて笑った。
「エド、やはりお断りするのですか?」
「当然だ。兄上もまだ若い。新しい妃を迎えればいいだけの話だろう?」
「そうですが……」
「私は玉座になど興味はない。兄上を支えていくのが身の丈に合っているんだ」
荘厳な扉の前で立ち止まると、そこに立つ衛兵たちが頭を下げた。
ゆっくりと開かれた扉の向こうで、ロベルト王が「待ちかねていたぞ」と明るい声で出迎えてくれた。
初めて謁見の間でお会いした時に見た覇気のない顔と異なり、とても穏やかな顔をされている。頬も血色がよく、お元気な様子だ。よく見ると、その目元はエドワード様とよく似ている。
昼下がり、エドワード様にエスコートされて、陛下の居室へと向かった。
「陛下のお話というのは、王位継承についてでしょうか?」
「おそらくは……」
私の顔を見たエドワード様は深く息を吸うと、困ったように眉をひそめて笑った。
「エド、やはりお断りするのですか?」
「当然だ。兄上もまだ若い。新しい妃を迎えればいいだけの話だろう?」
「そうですが……」
「私は玉座になど興味はない。兄上を支えていくのが身の丈に合っているんだ」
荘厳な扉の前で立ち止まると、そこに立つ衛兵たちが頭を下げた。
ゆっくりと開かれた扉の向こうで、ロベルト王が「待ちかねていたぞ」と明るい声で出迎えてくれた。
初めて謁見の間でお会いした時に見た覇気のない顔と異なり、とても穏やかな顔をされている。頬も血色がよく、お元気な様子だ。よく見ると、その目元はエドワード様とよく似ている。