フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
「安心しろ。果汁と砂糖も入っているから、とびきり甘い」
「べ、別に、甘くないから苦手という訳ではなく」
子ども扱いされた気がして、ついそっぽを向いてしまった。
「せっかく作ったんだが」
「え、これ……エドが作られたのですか?」
「ああ。冷える夜にはホットミルクもいいが、私はこっちが好きでな」
驚いている私の前で、エドワード様はグラスに口をつけた。
せっかく作っていただいたのに飲まないのも申し訳ない。お酒は苦手だけど……
温かいワインに口をつけた瞬間、甘酸っぱい香りが口に広がった。それに、これはシナモンかしら。爽やかな香りが鼻を抜けていく。
もう一口飲み込むと、ほうっと熱い息が零れ落ちた。
「美味しい」
「気に入ってくれてよかった」
私の横でグラスを空にしたエドワード様は、窓辺の小さなテーブルにそれを置くと、私の腰に手を沿えた。
「リリアナ……私との約束を覚えているかい?」
静かに問われて胸が甘く痺れた。
「べ、別に、甘くないから苦手という訳ではなく」
子ども扱いされた気がして、ついそっぽを向いてしまった。
「せっかく作ったんだが」
「え、これ……エドが作られたのですか?」
「ああ。冷える夜にはホットミルクもいいが、私はこっちが好きでな」
驚いている私の前で、エドワード様はグラスに口をつけた。
せっかく作っていただいたのに飲まないのも申し訳ない。お酒は苦手だけど……
温かいワインに口をつけた瞬間、甘酸っぱい香りが口に広がった。それに、これはシナモンかしら。爽やかな香りが鼻を抜けていく。
もう一口飲み込むと、ほうっと熱い息が零れ落ちた。
「美味しい」
「気に入ってくれてよかった」
私の横でグラスを空にしたエドワード様は、窓辺の小さなテーブルにそれを置くと、私の腰に手を沿えた。
「リリアナ……私との約束を覚えているかい?」
静かに問われて胸が甘く痺れた。