フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
 正直、どれでもいいのだけど。
 期待に満ちた顔の二人を見て、そうとはいえなかった。

「わかったわ。貴女たちから見て似合うと思うドレスに決めましょう」

 そう提案してソファーから立ち上がると、デイジーとサフィアは顔を見合い、手を取り合って喜んだ。

 それから着せかえ人形よろしく、次々に着替えさせられた。

 シンプルな青空のドレスを着ると、デイジーが「ドレスがリリアナ様の美貌に負けてます!」といった。シロツメクサのドレスを着ると「少々、地味すぎましたね」とサフィアは残念そうな顔をする。

 そうして、黄色いドレスを着ると──

「断然これですね!!」
「はい。花束のように愛らしく、私も、こちらが一番お似合いと存じます」

 意気投合した二人の顔が華やいだ。

 鏡に映る姿を見て、少し裾を擦ってしまいそうなドレスをつまみ上げてみる。踵の高い靴を履けば平気かしら。

「……裾が長くないかしら?」
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