フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
もしかしたら、これから魔王様から賜る使命のことを、私が思い悩んでると思ったのかもしれない。
デイジーは、輝くプラチナブロンド髪に薔薇の香油を馴染ませると、丁寧にブラシで梳かしてくれた。長い髪は一段と輝きを増したようだわ。
「……嫁ぎ先が決まったら、デイジーもついて来てくれる?」
「もちろんでございます。どこまでも、リリアナ様について参ります」
優しいデイジーの指先が髪を撫で、深紅のドレスに合わせた赤薔薇の飾りを、結い上げた髪にそっとさす。
薔薇の花飾りから下がる小さなガラス玉が、まるで朝露のようにキラリと輝いた。
「笑顔をお忘れなく。フェルナンドの薔薇には、笑顔が似合いますよ」
「ありがとう、デイジー……今日、陛下にお会いするのが少し不安だなんて失礼よね」
「魔王様は全てを見ていらっしゃる偉大な方です。きっと、お嬢様の幸せを考えてくださってますわ」
「そうね……年の近い貴族となるとヴァレリー辺境伯のご子息あたりかしら」
年齢が近い貴族子息を思い出し、ちょっと考えてみる。
デイジーは、輝くプラチナブロンド髪に薔薇の香油を馴染ませると、丁寧にブラシで梳かしてくれた。長い髪は一段と輝きを増したようだわ。
「……嫁ぎ先が決まったら、デイジーもついて来てくれる?」
「もちろんでございます。どこまでも、リリアナ様について参ります」
優しいデイジーの指先が髪を撫で、深紅のドレスに合わせた赤薔薇の飾りを、結い上げた髪にそっとさす。
薔薇の花飾りから下がる小さなガラス玉が、まるで朝露のようにキラリと輝いた。
「笑顔をお忘れなく。フェルナンドの薔薇には、笑顔が似合いますよ」
「ありがとう、デイジー……今日、陛下にお会いするのが少し不安だなんて失礼よね」
「魔王様は全てを見ていらっしゃる偉大な方です。きっと、お嬢様の幸せを考えてくださってますわ」
「そうね……年の近い貴族となるとヴァレリー辺境伯のご子息あたりかしら」
年齢が近い貴族子息を思い出し、ちょっと考えてみる。