廊下の角で、重めなキミと。
先輩の力が緩んだ瞬間に逃げ出した。
ふと顔を上げると、なのが瞳をきらめかせてこっちを見ていた。
周りのみんなも物珍しそうな表情でこっちを見ている。
なかには、「結婚式だー!」、「愛の告白だー!」、「さあ、気になる返事はー?」などとはやしたてている人たちもいる。
うわあ、視線が痛いよ……。
入学初日についた私の肩書きは「合格発表の日に先輩にぶつかってしまい、入学初日から絡まれた女子」となってしまった。
「はる、そんな素敵な出会いがあったなんて知らなかったよー!」
< 21 / 27 >

この作品をシェア

pagetop