廊下の角で、重めなキミと。

「廊下走ってたらぶつかっちゃっただけだよ、そんな素敵なものではないでしょ？」
「いやいや、周り見てみなよ、先輩もみんなも『私もあんな先輩と仲良くなれたらいいのになー。』って顔してるよ？」
あたりを見渡すと、……確かにそんな感じ。
なのにそう言われて、パッと顔を逸らした人たち。
「ああ、私もはるみたいな出会い方がしたかったなー。」
「なのは可愛いんだから、きっとできるよ。」
「さっきから思ってたんだけどさ、はる誰にでも『可愛い』とか『かっこいい』って軽い感じで言わない方がいいよ？」