寡黙な消防士は秘密の娘ごと、復讐を終えた妻を溺愛する
「あのね! 今日ね! しょーぼーしゃに乗ったぱぱが、保育園に来たの!」
「保育園に……?」
「うん! おしごと、なんだって! かっこよかった!」
保育園に消防士が来るなんて、聞いたことがない。
しかし、興奮している夏希を問い質すわけにもいかず、私は首を捻りながら帰宅したのだけど……。
翌日の早朝、夜勤を終えた武彦さんが帰ってきた。
保育園がお休みの娘はガチャガチャと玄関扉を開ける音に誘われて、勢いよくリビングを飛び出していく。
「こら、夏希。危ないよ。急がなくたって……」
「ぱぱ! お帰りー!」
「ただいま」
「あのね! ままにも教えて!」
「ああ」
彼は夏希が一から百まで説明しなくても、昨日保育園で出会った時のことを説明してほしいと言われているのだとすぐに理解したようだ。
ベッタリと足元にくっつく子どもを肩に乗せた武彦さんはそのまま器用に洗面所へ向かい、手を洗ってリビングに顔を出す。
「保育園に……?」
「うん! おしごと、なんだって! かっこよかった!」
保育園に消防士が来るなんて、聞いたことがない。
しかし、興奮している夏希を問い質すわけにもいかず、私は首を捻りながら帰宅したのだけど……。
翌日の早朝、夜勤を終えた武彦さんが帰ってきた。
保育園がお休みの娘はガチャガチャと玄関扉を開ける音に誘われて、勢いよくリビングを飛び出していく。
「こら、夏希。危ないよ。急がなくたって……」
「ぱぱ! お帰りー!」
「ただいま」
「あのね! ままにも教えて!」
「ああ」
彼は夏希が一から百まで説明しなくても、昨日保育園で出会った時のことを説明してほしいと言われているのだとすぐに理解したようだ。
ベッタリと足元にくっつく子どもを肩に乗せた武彦さんはそのまま器用に洗面所へ向かい、手を洗ってリビングに顔を出す。