サイレント&メロディアス
最終話 さおりさん、俺と永遠を誓ってくださいませんか。
家に帰り、まず風呂を掃除してさおりさんに入ってもらい、彼女が上がったあと俺も入った。
リサイタル会が成功したので何か豪華なものを作りたかったのだが、風呂から上がったらカップラーメンの準備ができていた。さすがさおりさん!!
せっかくなので冷やしておいた純水サイダーをワイングラスに入れて乾杯をする。ラーメンはシーフード味。俺が好きなの。
「さおりさん、本当に素晴らしい演奏でした。最高でした。さおりさんがいちばんですよ」
ちょっと遅めの夕ご飯を食べながら俺が力をこめてそう言うと、さおりさんが嬉しそうにニコニコしながら何度も軽く頭を下げる。やっと不安と緊張が完全になくなって、やり遂げた、と言う安心と自信が出てきたんだな。とても綺麗ですよ、さおりさん。
ピンクのもこもこの部屋着似合ってます。髪の毛もしっかり後ろでまとめてるの、本当に可愛いです。可愛い。本当に可愛い。俺はあなたのものだ、さおりさん。
さおりさんがほんのり色づいたほっぺで、ニコニコしながら唇に右手の人差し指と中指を触れさせる。あ、もしかして俺が歌ったことを言いたいのかな。
「済みません。あんまり歌上手くなくて」
さおりさんがブンブンと首を横に振る。もげそうなほど。そしてニコニコしたまま右手を伸ばして俺の左頬に触れさせる。
(あったけぇ)
良かったんだ、俺。あそこで歌って。今の会社に入るときの二次面接の1000倍緊張したけれど、俺、間違ってなかった。さおりさんが喜んでくれた。歌うことができなくなっていたあの子も。
さおりさんのすべすべの白い指が俺の頬をくすぐる。キュンとした。なんだかなだめられているみたい。俺が。
「さおりさん、なんであなたはそんなに魅力的なんですか」
俺がニコッと笑ってそう聞いたら、さおりさんはきょとんとして、それからきょろきょろする。
「あなたのほかに誰がいるんですか」
俺があきれ声でそう言ったら、さおりさんはぶわっと首まで真っ赤になり、うつむいて首を小さく横に振る。
「さおりさんは俺にとって世界一魅力的な人間で、同時に俺の一生のパートナーです。
俺はそう信じていますがさおりさんはどうですか? こんな俺では満足できません、よね?」
語尾が弱気になってしまった。さおりさんははっと顔を上げ、ほんの少し潤んだ目で俺をじっと見つめる。ほっぺがバラ色になっている。
「俺で良いんですか? さおりさん」
彼女は大きくうなずいた。思わず泣きそうになったから、あわてて笑顔を作った。
リサイタル会が成功したので何か豪華なものを作りたかったのだが、風呂から上がったらカップラーメンの準備ができていた。さすがさおりさん!!
せっかくなので冷やしておいた純水サイダーをワイングラスに入れて乾杯をする。ラーメンはシーフード味。俺が好きなの。
「さおりさん、本当に素晴らしい演奏でした。最高でした。さおりさんがいちばんですよ」
ちょっと遅めの夕ご飯を食べながら俺が力をこめてそう言うと、さおりさんが嬉しそうにニコニコしながら何度も軽く頭を下げる。やっと不安と緊張が完全になくなって、やり遂げた、と言う安心と自信が出てきたんだな。とても綺麗ですよ、さおりさん。
ピンクのもこもこの部屋着似合ってます。髪の毛もしっかり後ろでまとめてるの、本当に可愛いです。可愛い。本当に可愛い。俺はあなたのものだ、さおりさん。
さおりさんがほんのり色づいたほっぺで、ニコニコしながら唇に右手の人差し指と中指を触れさせる。あ、もしかして俺が歌ったことを言いたいのかな。
「済みません。あんまり歌上手くなくて」
さおりさんがブンブンと首を横に振る。もげそうなほど。そしてニコニコしたまま右手を伸ばして俺の左頬に触れさせる。
(あったけぇ)
良かったんだ、俺。あそこで歌って。今の会社に入るときの二次面接の1000倍緊張したけれど、俺、間違ってなかった。さおりさんが喜んでくれた。歌うことができなくなっていたあの子も。
さおりさんのすべすべの白い指が俺の頬をくすぐる。キュンとした。なんだかなだめられているみたい。俺が。
「さおりさん、なんであなたはそんなに魅力的なんですか」
俺がニコッと笑ってそう聞いたら、さおりさんはきょとんとして、それからきょろきょろする。
「あなたのほかに誰がいるんですか」
俺があきれ声でそう言ったら、さおりさんはぶわっと首まで真っ赤になり、うつむいて首を小さく横に振る。
「さおりさんは俺にとって世界一魅力的な人間で、同時に俺の一生のパートナーです。
俺はそう信じていますがさおりさんはどうですか? こんな俺では満足できません、よね?」
語尾が弱気になってしまった。さおりさんははっと顔を上げ、ほんの少し潤んだ目で俺をじっと見つめる。ほっぺがバラ色になっている。
「俺で良いんですか? さおりさん」
彼女は大きくうなずいた。思わず泣きそうになったから、あわてて笑顔を作った。