悪魔的生徒会長が妙に甘いのですが……。
タクシーや送迎の車が並んでいる中にいる、一台の白い車。
「路留ちゃーん」
その中からわたしの名前を呼びながら、天使のような笑顔でブンブンと手を振っているのは、確かに間違いなくお姉だった。
「ちゃんとミチルに似てんじゃん、顔は」
そんな会長の戯言は耳に入らない。
ひっと喉の奥で変な音が鳴る。
何故ここに?
こんな人目のある場所で顔を出したらバレるバレる。絶対バレる!
ほらちらちら見てる人いるってお姉。今のご時世盗撮されて秒で拡散されるから!
というかそんなことより、わたし今……。
「お帰りなさい路留ちゃん! そろそろ帰ってくる時間だと思って待ってたの! マネージャーが路留ちゃんのことも家まで乗せてくれるから乗って乗って」
とうとう車から降りてわたしの元へ駆け寄ってくるお姉。
そしてそのままわたしにギュッと抱きついた。