悪魔的生徒会長が妙に甘いのですが……。
「お、お姉……苦しい……」
「ふふ、生活リズムが合わなくて一週間ぐらい路留ちゃんの顔見てなかったから嬉しくって」
「わたしも嬉しいけど……お姉、変装もしてないのに……ファンの人に見つかっちゃうよ……」
「心配してくれてるのね。ありがとう♪」
残念ながらわたしの心配は一切響いていなさそうだ。
キャッキャとそれはそれは嬉しそうに笑うお姉。これ以上の美少女そうそういないよなと妹ながらに思う。
その一方で、わたしはずっと無言で隣に立っている会長のことにいつ触れられるかと緊張していた。
必死に頭を回して、なぜ筋金入りの雑草地味女がこんなに人目を惹くイケメンと並んで帰っていたのか、についての言い訳を考える。
だけど、その言い訳を考え終えるよりも前に、お姉は顔を上げて会長を見た。
「あれ路留ちゃん、この人誰?」
「ん? オレはこいつの学校の……」
当然のように名乗ろうとしている会長の声を「わーーーー」と遮る。