恋愛未経験な恋愛小説家の私を、何故か担当さんが溺愛してきます!?
氷上さんが視界から消えたせいか、私の頭は幾分か冷静さを取り戻していた。
え?ではなにか?
私が勝手に勘違いして、氷上さんのせいにして大泣きして、一人で失恋していただけってこと?
私はすっと氷上さんから離れて、がばっと頭を下げた。
「す、すみませんでしたぁっ!!私、氷上さんに酷いことばっかり言いましたよね?ごめんなさい、私のことなんて、誰も好きになんてなってくれないってずっと思ってい」
私に言葉の続きを紡がせることなく、その口は氷上さんのキスによって塞がれた。
少ししてお互いの顔が離れ、氷上さんは言う。
「美琴さんは、自分のことをいつも私なんかって言いますよね。俺の好きな人を傷つけるようなこと言わないでください」
「うっ……」
好きな人、という言葉に私はドキッとする。
こんなちょっとしたことですらドキドキしてしまう私は、本当に恋愛に免疫がない。
「美琴さん」
「は、はいっ!」
名前を呼ばれて、私は真っ赤なままの顔を上げる。
そうするとまたちゅっと音を立ててキスが落ちてくる。
「俺の気持ち、伝わりましたか?」
「はい…………」
伝わりましたとも。ぐうの音も出ない程に。
氷上さんは私をまた抱きしめると、優しくキスをした。