森の魔女と託宣の誓い -龍の託宣5-
ふたつ名におかしな前置きがつけ足されていく。恥ずかしいからやめて欲しい。そしてそんなに見ないで欲しい。そんなことを思っていると、ジークヴァルトが好奇の視線から隠すように、リーゼロッテを抱え直した。
「それ以上見るな。見た奴は手合わせで容赦なく叩きのめす」
「「「ええーっそんな横暴なー!!」」」
騎士たちの非難の声をひと睨みで黙らせると、ジークヴァルトは観客席でリーゼロッテをやさしく降ろした。先に待っていたエラとエマニュエルが迎え入れる。
「エマ、それにエデラー嬢も、後は頼む」
「お任せください、旦那様」
両脇をふたりに固めさせて、リーゼロッテに男を近づけさせない作戦だ。
「絶対にそこを動くなよ」
「はい、おとなしく見学しておりますわ」
過去を振り返ると、そう答えて守れた試しが一度もない。今度こそは信用を取り戻そうと、リーゼロッテは力強く頷いた。
そんなリーゼロッテの頬をひと撫でしてから、ジークヴァルトは騎士たちの元へと向かっていく。騎士服の後ろ姿をぽーっとなって見送った。最近はジークヴァルトを見るだけで、胸が高鳴って仕方がない。心臓が壊れてしまわないか、自分でも心配になるほどだ。
「ふふふ、旦那様も可愛らしい嫉妬をなさること」
エマニュエルに笑われて、ようやく我に返った。
「ヴァルト様がいつ嫉妬を……?」
「あら、あんなにリーゼロッテ様を隠したがっておいででしたでしょう?」
「あれはわたくしが恥ずかしがっていたから、そうしてくださっただけで……」
「それだけではございませんよ。だってわたしたち、絶対にリーゼロッテ様に騎士たちを近づけさせないよう、旦那様にきつく言われておりますもの。ねぇエラ様?」
「はい、確かにそのように」
そう言われて思わずジークヴァルトを見やる。離れた場所の青い瞳と目が合った。
「それ以上見るな。見た奴は手合わせで容赦なく叩きのめす」
「「「ええーっそんな横暴なー!!」」」
騎士たちの非難の声をひと睨みで黙らせると、ジークヴァルトは観客席でリーゼロッテをやさしく降ろした。先に待っていたエラとエマニュエルが迎え入れる。
「エマ、それにエデラー嬢も、後は頼む」
「お任せください、旦那様」
両脇をふたりに固めさせて、リーゼロッテに男を近づけさせない作戦だ。
「絶対にそこを動くなよ」
「はい、おとなしく見学しておりますわ」
過去を振り返ると、そう答えて守れた試しが一度もない。今度こそは信用を取り戻そうと、リーゼロッテは力強く頷いた。
そんなリーゼロッテの頬をひと撫でしてから、ジークヴァルトは騎士たちの元へと向かっていく。騎士服の後ろ姿をぽーっとなって見送った。最近はジークヴァルトを見るだけで、胸が高鳴って仕方がない。心臓が壊れてしまわないか、自分でも心配になるほどだ。
「ふふふ、旦那様も可愛らしい嫉妬をなさること」
エマニュエルに笑われて、ようやく我に返った。
「ヴァルト様がいつ嫉妬を……?」
「あら、あんなにリーゼロッテ様を隠したがっておいででしたでしょう?」
「あれはわたくしが恥ずかしがっていたから、そうしてくださっただけで……」
「それだけではございませんよ。だってわたしたち、絶対にリーゼロッテ様に騎士たちを近づけさせないよう、旦那様にきつく言われておりますもの。ねぇエラ様?」
「はい、確かにそのように」
そう言われて思わずジークヴァルトを見やる。離れた場所の青い瞳と目が合った。