贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
ユリシスの黄金の瞳から涙が溢れる。彼は本当に嘘がつけない人だ。回帰前、おそらく彼が自分の先導した事の正しさに最初に疑問を持ったのがレナルドのリンチを見つけた時。
王族、貴族を絶対悪のようにし、民衆を煽るやり方は分かりやすくも残酷な結末を引き出す。他国にはさぞや恐ろしく映っただろう。
王族や貴族を処刑していた時の彼は、革命の指導者の顔をしていた。しかし、その後フレデリックに操られていたと気づいてからは後悔の連続だっただろう。
そっとアレキサンドライトアンクレットを外し、フレデリックに手渡す。
「フレデリック、このまま移動魔法でバロン帝国に帰って、貴方なんてもう友人でも何でもないわ」
彼を利用できないか考えましたが、幻想物の赤子で私を傷つけようとした彼とこれ以上一緒にいたくない。これ程に人を嫌いになるのは初めてだ。
「ふふっ、シェリル、君のおかげで退屈が凌そうだよ。お礼にフレデリックと帝国の騎士を連れ帰ってあげよう」
「馬車と御者は置いてくから先に使うといい」
大魔法使い様が何を考えているかなんて分からない。
それでも、私は今、眼前から不安要素が消えただけでホッとした。
王族、貴族を絶対悪のようにし、民衆を煽るやり方は分かりやすくも残酷な結末を引き出す。他国にはさぞや恐ろしく映っただろう。
王族や貴族を処刑していた時の彼は、革命の指導者の顔をしていた。しかし、その後フレデリックに操られていたと気づいてからは後悔の連続だっただろう。
そっとアレキサンドライトアンクレットを外し、フレデリックに手渡す。
「フレデリック、このまま移動魔法でバロン帝国に帰って、貴方なんてもう友人でも何でもないわ」
彼を利用できないか考えましたが、幻想物の赤子で私を傷つけようとした彼とこれ以上一緒にいたくない。これ程に人を嫌いになるのは初めてだ。
「ふふっ、シェリル、君のおかげで退屈が凌そうだよ。お礼にフレデリックと帝国の騎士を連れ帰ってあげよう」
「馬車と御者は置いてくから先に使うといい」
大魔法使い様が何を考えているかなんて分からない。
それでも、私は今、眼前から不安要素が消えただけでホッとした。