贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
「ならばどうして⋯⋯」
寂しそうに私の髪を撫でる彼の手を握る。髪を切ったくらいで不安そうな顔をしている彼が情けなくも愛おしい。
「これは私の決意! 私、もっとこのアベラルド国を豊かにする為に心を砕きたいの」
「だから、君の髪で作ったウィッグをオークションにかけたのか? その金を全額養護施設に寄付すると表明までして⋯⋯」
「そうよ」
「シェリル、君は何も分かっていない。君の体の一部が他の人間に渡るなんて僕には耐えられなかった。ウィッグは僕が買ったよ」
私を骨が折れそうなくらい抱きしめてくるオスカーの愛は呆れる程に大きかった。
「ふふっ、オスカーってば可愛い。そのウィッグをつけて私と買い物にでも行く? 双子と間違われるかもよ」
「シェリル、君のように美しい人は二人といないよ。どうか、僕に君にドレスをプレゼントする栄光を与えてくれないか」
私の頬に擽ったくキスをしながら、彼が囁く。過去に彼が自分の成人の儀に着てくるように渡して来たドレスを思い出し私は首を振った。
寂しそうに私の髪を撫でる彼の手を握る。髪を切ったくらいで不安そうな顔をしている彼が情けなくも愛おしい。
「これは私の決意! 私、もっとこのアベラルド国を豊かにする為に心を砕きたいの」
「だから、君の髪で作ったウィッグをオークションにかけたのか? その金を全額養護施設に寄付すると表明までして⋯⋯」
「そうよ」
「シェリル、君は何も分かっていない。君の体の一部が他の人間に渡るなんて僕には耐えられなかった。ウィッグは僕が買ったよ」
私を骨が折れそうなくらい抱きしめてくるオスカーの愛は呆れる程に大きかった。
「ふふっ、オスカーってば可愛い。そのウィッグをつけて私と買い物にでも行く? 双子と間違われるかもよ」
「シェリル、君のように美しい人は二人といないよ。どうか、僕に君にドレスをプレゼントする栄光を与えてくれないか」
私の頬に擽ったくキスをしながら、彼が囁く。過去に彼が自分の成人の儀に着てくるように渡して来たドレスを思い出し私は首を振った。