贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
ここに住む人間が王家に牙を向けるまで、三年もない。
道端には可愛らしい野草が咲いていた。その中にシロツメクサを見つけて、私は花冠を作ってみる。本で読んだ通りやってみたけれど上手にできた事に嬉しくなった。
ふと視線を感じると、小さな女の子が私を見つめていた。汚れた見窄らしい服を着た彼女はレナルドと同じくらいの歳の子だろう。首都の貴族と地方の平民の貧富の差がここまで激しいとは思ってもみなかった。私はそっとシロツメクサの冠を被せる。
「どうぞ、お姫様」
「くれるの? ありがとう」
女の子は嬉しそうにクルクルとその場で回り始めた。
「カミラ! そんな冠は返しなさい!」
冷ややかな声がする方を見ると、エプロン姿の灰色の髪をした女が立っていた。顔立ちが少女と似ているので、この子の母親だろう。
「嫌だ! カミラが貰ったの」
母親は嫌がるその子から花冠を取り上げ、投げつけて踏みつけた。
私は彼女の突然の行動に呆気に取られてしまう。
道端には可愛らしい野草が咲いていた。その中にシロツメクサを見つけて、私は花冠を作ってみる。本で読んだ通りやってみたけれど上手にできた事に嬉しくなった。
ふと視線を感じると、小さな女の子が私を見つめていた。汚れた見窄らしい服を着た彼女はレナルドと同じくらいの歳の子だろう。首都の貴族と地方の平民の貧富の差がここまで激しいとは思ってもみなかった。私はそっとシロツメクサの冠を被せる。
「どうぞ、お姫様」
「くれるの? ありがとう」
女の子は嬉しそうにクルクルとその場で回り始めた。
「カミラ! そんな冠は返しなさい!」
冷ややかな声がする方を見ると、エプロン姿の灰色の髪をした女が立っていた。顔立ちが少女と似ているので、この子の母親だろう。
「嫌だ! カミラが貰ったの」
母親は嫌がるその子から花冠を取り上げ、投げつけて踏みつけた。
私は彼女の突然の行動に呆気に取られてしまう。