【書籍化決定】身体だけの関係だったはずの騎士団長に、こっそり産んだ双子ごと愛されています
「まさか、イグナート様とこんなことになるなんて。自分でもびっくりしちゃう」
「俺は、想いが叶った嬉しさで泣きそうだ。今ならどんな魔獣にも負ける気がしない」
「ふふ、イグナート様って面白い方ですね」
楽しそうに肩を震わせたライザの唇に、イグナートはそっと指を押し当てた。
「イグナートと呼んで。敬語だっていらない」
「分かりまし……分かったわ、イグナート」
ライザに名を呼ばれるだけで、胸が苦しくなるほどの喜びに満たされる。その想いのまま、イグナートはライザを抱きしめた。細く華奢な身体はあたたかく、驚くほど柔らかい。おずおずとライザの手が背中に回されるのを感じ取って、イグナートは更に抱きしめる腕に力を込めた。
そのまま気づけば唇を重ねていて、イグナートは夢中でライザの甘い唇を貪っていた。唇が離れる一瞬、ライザが漏らす声は艶めいていて、イグナートの下半身に熱が集まっていく。頬を上気させて荒い呼吸を繰り返すその顔は、見たことがないほどに色っぽい。
このままでは理性を失って襲いかかってしまうと離れようとしたら、ライザの手が縋るように差し伸べられた。
「もう……おしまい?」
「ライザ」
「もっと、したい。離れないで、イグナート」
「そんなこと言ったら、もう止まれないんだけど」
「大丈夫。だから、もっと」
ライザの手がイグナートの頬に触れ、引き寄せられたと思ったら唇に柔らかなものが触れた。そのまま唇を割って小さな舌が滑り込んでくる。
拙いながらもライザの方から深いキスをねだられて、イグナートの理性は焼き切れた。
もちろん初めてである彼女を気遣って、無理に抱くことはしなかった。そのかわり指や唇、そして舌でライザをぐずぐずに蕩かした。そうしてじっくり開いた身体とようやく一つになれた時は、涙が出るほどに幸せだった。
快楽に弱いライザはその時点で息も絶え絶えになっていたが、「初めてなのに気持ちいい」との言葉を引き出せたのでイグナートは満足だ。
大好きな人と恋人になれて、身体まで重ねた。焦らせたくはないから、結婚の話はしばらく話題に出さない。だけど、彼女との未来を手放す気はない。
浮かれてそんなことを考えていたイグナートは、ライザがこの夜の出来事をほとんど覚えていないことに気づいていなかった。
家族に関係を知られたくないというライザの気持ちを汲んで、外では他人行儀に振る舞うことにした。だがそれさえも、イグナートは秘密の恋人という設定に酔っていた。
しっかり者で、仕事のできるライザが、イグナートの腕の中では甘く蕩けた顔をする。それを知っているのは、自分だけ。
ライザがイグナートに抱かれながら心の中で何を考えていたのか、知ろうともしなかった。
つきあっていることを他人に知られたくないためか、ライザは二人で外に出かけることも渋った。だから、一緒に過ごすのはライザの家ばかりとなり、二人きりになれば自然と身体を重ねることになる。
恋人と過ごす幸せな時間に浮かれるイグナートと、身体だけのつきあいだと思っていたライザ。
お互いの勘違いは正されることなく続き、イグナートが浄化の旅に出る日まで、そのままだった。
「俺は、想いが叶った嬉しさで泣きそうだ。今ならどんな魔獣にも負ける気がしない」
「ふふ、イグナート様って面白い方ですね」
楽しそうに肩を震わせたライザの唇に、イグナートはそっと指を押し当てた。
「イグナートと呼んで。敬語だっていらない」
「分かりまし……分かったわ、イグナート」
ライザに名を呼ばれるだけで、胸が苦しくなるほどの喜びに満たされる。その想いのまま、イグナートはライザを抱きしめた。細く華奢な身体はあたたかく、驚くほど柔らかい。おずおずとライザの手が背中に回されるのを感じ取って、イグナートは更に抱きしめる腕に力を込めた。
そのまま気づけば唇を重ねていて、イグナートは夢中でライザの甘い唇を貪っていた。唇が離れる一瞬、ライザが漏らす声は艶めいていて、イグナートの下半身に熱が集まっていく。頬を上気させて荒い呼吸を繰り返すその顔は、見たことがないほどに色っぽい。
このままでは理性を失って襲いかかってしまうと離れようとしたら、ライザの手が縋るように差し伸べられた。
「もう……おしまい?」
「ライザ」
「もっと、したい。離れないで、イグナート」
「そんなこと言ったら、もう止まれないんだけど」
「大丈夫。だから、もっと」
ライザの手がイグナートの頬に触れ、引き寄せられたと思ったら唇に柔らかなものが触れた。そのまま唇を割って小さな舌が滑り込んでくる。
拙いながらもライザの方から深いキスをねだられて、イグナートの理性は焼き切れた。
もちろん初めてである彼女を気遣って、無理に抱くことはしなかった。そのかわり指や唇、そして舌でライザをぐずぐずに蕩かした。そうしてじっくり開いた身体とようやく一つになれた時は、涙が出るほどに幸せだった。
快楽に弱いライザはその時点で息も絶え絶えになっていたが、「初めてなのに気持ちいい」との言葉を引き出せたのでイグナートは満足だ。
大好きな人と恋人になれて、身体まで重ねた。焦らせたくはないから、結婚の話はしばらく話題に出さない。だけど、彼女との未来を手放す気はない。
浮かれてそんなことを考えていたイグナートは、ライザがこの夜の出来事をほとんど覚えていないことに気づいていなかった。
家族に関係を知られたくないというライザの気持ちを汲んで、外では他人行儀に振る舞うことにした。だがそれさえも、イグナートは秘密の恋人という設定に酔っていた。
しっかり者で、仕事のできるライザが、イグナートの腕の中では甘く蕩けた顔をする。それを知っているのは、自分だけ。
ライザがイグナートに抱かれながら心の中で何を考えていたのか、知ろうともしなかった。
つきあっていることを他人に知られたくないためか、ライザは二人で外に出かけることも渋った。だから、一緒に過ごすのはライザの家ばかりとなり、二人きりになれば自然と身体を重ねることになる。
恋人と過ごす幸せな時間に浮かれるイグナートと、身体だけのつきあいだと思っていたライザ。
お互いの勘違いは正されることなく続き、イグナートが浄化の旅に出る日まで、そのままだった。