私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
「わん!わんッ!!」


「どうしたんだ?いつもは聞き分けがいいのに」


よく懐いていた龍二くんの言葉も聞かないなんて。


「まて。首輪をよく見ろ」


「首輪?確かにそこを撫でてほしそうにしてるけど。ん、違うのか?」


朔夜くんの言葉に従ってノエルの首輪をよく見るけど・・・。


「あれ、裏になにかある・・・?」


「これは鍵?」


「わんッ!!わんッ!!」


首輪から鍵を取れば正しかったのか今度はましろちゃんの部屋の扉に向かって吠えるノエル。


えっと、


「ここの鍵なのかな?」


ノエルは賢い子だから、きっとそう。あたしの勘もそう言ってる。


導かれるように鍵穴に差し込めばカチッと音を立てて開いたことを教えてくれる。





「・・・開いた」


「だけど入っていいのか?綾波、嫌がったりしないかな」


「いいんでねーの?この子が入れって言うんだからよ」


この声は・・・。


振り返れば想像していた人がそこにはいて安心した。


「海斗さん!」


「おう。ほれ、入らないならどけ病人を診れねーだろうが。ましろに何か言われたら俺が責任取っちゃるから」


「そう言ってくれるなら・・・」


「し、失礼します」
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