私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
「理事長みたいだ・・・」


「正にその通りですね」


あれ、ましろんは理事長の姪っ子でこの人はましろんのお父さんで・・・。


「理事長って真琴のことかな?妹はちゃんと仕事してる?」


その言葉に制服を着てましろんに絡む理事長を思い浮かべる。


それだけで全てに納得出来る気がした。


有り得んぐらい整った容姿に、大人っぽくも若くも見える年齢不詳なところ・・・。うん、これは紛うことなく血が繋がってますわ。






「こんな所で立ち話もなんだし良かったら上がって行きなよ。あ、予約してたケーキを受け取りに行くの忘れちゃったな・・・」


「なら私行きますよ。通りの先にあるいつもの所ですよね?」


「そうかい?悪いね。ついでとはなんだけどこの子達の分も何個か見繕ってきてくれるかい」


「あ、いえ!あたし達は・・・」


「来て早々帰るのもなんだし涼んで行きなさいよ」


「・・・それならお言葉に甘えて・・・」


ど、どういう状況?


それに、


『全国を飛び回ってるいるから忙しい人でね。年に何回かしか帰って来れないから実際一人暮らしみたいなものよ』


もしかしなくても家族の大事な時間を邪魔しちゃったんじゃ・・・。


玄関を出るましろんの背中を見送っていると薺さんに呼ばれて慌ててリビングへと向かう。














「薺さん、変な話しないといいけど」


ましろんの零した言葉は聞こえなかった。
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