俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
黒見と相談して今日のメニューはグリルチキンとマッシュポテト、サラダを作ることにした。

ハーブとスパイスで味付けした鶏もも肉を焼いている間に梨乃はリーフレタスをちぎり、黒見は器用な手つきでジャガイモの皮をむいている。

サラダ用の野菜をカットし終えた梨乃は後ろの食器棚の扉を開けた。

上の方にしまわれているガラスの小鉢を取ろうと手を伸ばしたが、あと少し届かない。

「将吾」

諦めずに背伸びしながらも後ろの彼を呼んだ。

「届かないのか」

取ってくれると思ったのに、後ろから抱え上げられて驚いた。

「えっ、私を持ち上げなくても。将吾が取った方が楽なのに」

返事の代わりにククッと笑っているので、驚かせようという魂胆のようだ。

「ちゃんと支えてるから。俺を信じて手を伸ばせ」

「台詞はかっこいいけど、お皿を取るだけなんだよ」

社内でCEOの顔をした彼と話す時は緊張するけれど、今は遠慮なく意見できる。名前で呼び口調を崩したことで、対等だという気持ちになれた。

おしゃれなガラスの小鉢をふたつ取り、「いいよ」と合図をする。

下ろしてという意味だが、なぜか軽々と横向きに抱え直された。

そうすると顔の高さが同じくらいになり、まさかと鼓動を跳ねらせた次の瞬間に唇を奪われた。

軽いキスで終わってすぐに床に下ろしてくれたが、文句は言わせてもらう。

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