俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
(頼もしくて少し強引でかっこいい。それだけじゃないこういう部分は、同棲しないとわからなかった。一緒に笑うのって嬉しい)

早く恋人になりたいと思う気持ちが強まった気がしたが、すぐに慎重派な自分が心の中で訴えてくる。

(また恋愛で失敗したくないでしょ? 時間をかけてよく考えて)

慎重派な自分を黙らせるにはどうすればいいのか。なにかきっかけが欲しいと思っていた。

夕食が出来上がるとダイニングテーブルに向かい合い、食べながら他愛ない話をする。

「そこ、私も行ったことある。ソフトクリームが美味しかった。将吾が動物好きなのは知らなかったよ」

「待て。話が噛み合ってない。どこの話をしてる?」

「牧場館でしょ? 東北の」

「違う。俺が言ったのは都内にある薪葉館。知り合いの私設美術館だ」

まきば違いにふたりで笑ったあとは、翌日のスケジュールを聞いた。

「急な出張で明日、ニューヨークのクライフ社へ行く。帰国は日曜の予定だ。留守番を頼む」

「うん。わかった」

当たり前だが今回は同行を求められなかった。四日も会えないのかと思うと寂しい。

その気持ちは表情に出していないつもりだったのに、「一緒に行くか?」と問われた。

(行きたいけど)

「無理だよ。今週は打ち合わせ予定が詰まってるから。それに私の仕事はひとつもないのに、ただの旅行になっちゃう」

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