俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
ベッドライトに照らされる美麗な顔は色っぽい。

顎をすくわれて目を閉じると唇が重なった。

すぐに潜り込んでくる舌先に、とろけるような快感を与えられる。

恋人になったのだからもう戸惑うことはない。愛しい気持ちに素直になり、自分からも彼を求めて舌を絡ませた。

「んっ」

(もっと……)

長く深いキスで欲情が掻き立てられた時、スッと彼が離れた。

潤んだ目で仰ぎ見ると、余裕のある顔で薄く笑っている。

「いい顔だ。だが体調が心配だから続きは明日の夜にしよう。おやすみ」

廊下に出て行く広い背中を見送り、大きく息をついてベッドに仰向けに倒れた。

(明日の夜までドキドキしていないといけないの? 寝られないよ。あっ、聞きそびれたこともある)

ひとつだけ質問の答えをもらっていない。市原と五ノ森の関係についてだ。

(市原さん、あのバーにいたんだよね。ひとり客の女性か。思い出せないや。市原さんについてはいつも謎のまま。まぁ、もう慣れたけど)

市原も含め皆が黒見に繋げてくれなかったら、今頃は勇大の自宅に連れ込まれていたかもしれない。

そうならなくてよかったと改めてホッとして、心の中でお礼を言った。



月日は流れ、翌年の夏の夜――。

黒見の寝室の大きなベッドで梨乃は組み敷かれていた。

見下ろしてくる瞳はベッドライトを映して魅惑的に輝き、熱い筋肉は惚れ惚れするほどたくましい。

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