俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
ローストビーフがメインの弁当は近くのフランス料理店から秘書が買ってきたものだ。

食べながらの議題はもちろん、高校生をターゲットにした保険イベントについてである。

「というイメージです。まずはモデルケースとして、高校の数が多い世田谷区で百人規模のイベントを開催してみようと考えています」

一昨日、梨乃をここに呼んだ時は緊張した面持ちだったが、今は目を輝かせている。

長年温めていた企画で思いつきではないと言っていた。前の会社では通らなかったという事情も正直に打ち明けてくれて、喜びと張り切っている気持ちが伝わってきた。

(いい顔をする)

指示された業務をなんの疑問もなくこなすだけの社員は評価できない。

自分の頭で考え、情熱と夢を持って働いてほしいと思っている。

その意味で梨乃は黒見が望んでいた社員だと言える。

ニューヨークで出会った時はメソメソと鬱陶しかったが、今の彼女には好感が持てる。

意思の強そうな目も、黒見に対してはっきりと物を言える度胸も好みだと思うと、こうして仕事の話をしているだけでも楽しい。

「モデルケースが必要な理由は?」

「参加した百人にアンケートを取れるからです。もし大きな問題点があればその時点で修正します。そのあとに規模の大きなイベントを開催した方が失敗が少ないと思いました」

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