俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
ミーティングが終わったと思ったようで、梨乃が席を立とうとする。

「お時間をくださいましてありがとうございました。お弁当もとても美味しかったです。では私はこれで――」

「待て。三十分と言っただろ。あと十分ある」

不思議そうな顔をしつつも、彼女が浮かせた腰を椅子に戻した。

「残りの時間で宮内について教えてくれ」

好みの女性のプライベートには興味がある。

それで聞いたのだが、戸惑ったように問い返される。

「どのようなことでしょうか?」

「なんでもいい。たとえば休日の過ごし方。この前の週末はなにをしていたんだ?」

聞いてどうするのかと言いたげな顔だが、話してくれる。

「土曜は九時に起きて洗濯と掃除、それから行きつけのカフェで食事をしました。そのあとは食料と日用品の買い物をして帰りました。誰かと会う約束がない土曜はそのような感じで過ごしています。ひとり暮らしなので気ままです」

ひとり暮らしの女性の過ごし方として平凡だと思っていそうな言い方だ。

「日曜もゆっくり起きまして、SNSで人気のショート動画を見漁りました」

おそらく仕事のためだろう。トレンドを掴んでいないとウェブ広告を打ち出せないからだ。

「午後はキックボクシングです」

あっさりとした同じ口調で続けられたが聞き逃さなかった。

「試合観戦か?」

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