俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
左拳のジャブが二回繰り出されたあと、右ストレートを打ってきた。
(やはりその程度か)
初心者の黒見でも見切れるスピードで、頭を数センチずらして難なく避けたつもりでいた。
しかし次の瞬間、視界の端に彼女の右足の蹴りが映った。
それはかわせそうになく、左腕で受け止めると骨まで痺れた。
(うっ、これは結構な威力だ)
驚いてはいられない。続く攻撃があるはずで、それを防ごうとして考えるより先に体が動いた。
軸足となっていた梨乃の左足を思わず払ってしまうと、彼女の体が傾いた。
「きゃっ!」
背中から床に激突するのが予見できて、慌てて腕を掴んで引き寄せた。
もう一方の手を彼女の細いウエストに回し、まるで抱き合っているような格好になる。
シャンプーか洗濯洗剤か、それとも香水なのかわからないが、ふんわりと優しい陽だまりのようないい香りがした。
梨乃の息をのむ音が耳元で聞こえ、それと同時にドアが開いた。
ノックはあったのだろうが、取り込み中のため気づけなかったようだ。
「失礼しま――」
コーヒーカップふたつをトレーに載せて現れたのは五ノ森で、部屋の真ん中で抱き合っている黒見と梨乃を見ると表情を変えずに片足を引いた。
「失礼いたしました。出直します」
「ま、待ってください。違いますので!」
先に声を上げたのは梨乃だった。
(やはりその程度か)
初心者の黒見でも見切れるスピードで、頭を数センチずらして難なく避けたつもりでいた。
しかし次の瞬間、視界の端に彼女の右足の蹴りが映った。
それはかわせそうになく、左腕で受け止めると骨まで痺れた。
(うっ、これは結構な威力だ)
驚いてはいられない。続く攻撃があるはずで、それを防ごうとして考えるより先に体が動いた。
軸足となっていた梨乃の左足を思わず払ってしまうと、彼女の体が傾いた。
「きゃっ!」
背中から床に激突するのが予見できて、慌てて腕を掴んで引き寄せた。
もう一方の手を彼女の細いウエストに回し、まるで抱き合っているような格好になる。
シャンプーか洗濯洗剤か、それとも香水なのかわからないが、ふんわりと優しい陽だまりのようないい香りがした。
梨乃の息をのむ音が耳元で聞こえ、それと同時にドアが開いた。
ノックはあったのだろうが、取り込み中のため気づけなかったようだ。
「失礼しま――」
コーヒーカップふたつをトレーに載せて現れたのは五ノ森で、部屋の真ん中で抱き合っている黒見と梨乃を見ると表情を変えずに片足を引いた。
「失礼いたしました。出直します」
「ま、待ってください。違いますので!」
先に声を上げたのは梨乃だった。