俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
溜息を吐いたあとは、黒見の好みに合わせてブレンドされた濃い目のコーヒーを黙って味わった。



* * *



翌週から梨乃をリーダーとした高校生対象の新プロジェクトが始動した。

メンバーは五つの部署にまたがる二十一人で、外部の広告代理店とも契約予定でいる。

その社内メンバーには事業部の美波も選ばれていて、一緒に働けるが嬉しい。

大がかりなプロジェクトなので計画を立てるのも大変だ。前の職場とは勝手が違うこともあって手探りでの舵取りで申し訳ない。

十六時から始めたミーティングは予定時間を二十分もオーバーしてやっと終了した。

「皆さん、今日はおつかれさまでした。今後も引き続きよろしくお願いします」

七階の広めのミーティング室を使っていた。

ぞろぞろと退室していく中で、梨乃はプロジェクターを片づけている。

立候補してメンバーに入った木村が手伝ってくれていたが、腕時計を気にしていた。

「木村さん、このあとなにかありました? 急ぎでしたら戻っていいですよ」

「電話を入れる予定がありまして。すみません、お言葉に甘えます」

木村がミーティング室を出ていくと、美波とふたりきりになった。

「美波も部署に戻っていいよ」

「大丈夫だよ。ふたりでやっちゃお」

テーブルと椅子を規定の数だけ残して片づけながら、美波にお礼を言う。

「ミーティング中は助けてくれてありがとう」

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