俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
宇津木についてはそれで終わらせてくれたようだ。

ホッとしたけれどそのあとには、なぜ自分が三角関係のような恋愛問題に巻き込まれなければならないのかと不満に思う。

(平和に働かせてよ)

ワインをグイッと半分ほど飲んで、テーブルにドンと置いた。

「元はと言えば黒見CEOのせいですよ」

黒見が眉根を寄せても少しも怖いと感じない。ということは、すっかり酔ってしまったようだ。

「どうしてそんなにイケメンなんですか。あなたが平凡な容姿なら嫉妬されずにすむのに。食事のお誘いだって最初から喜んで受けましたよ。美味しいものを食べたいですから。部署内での保身を考えてしまうほど、あなたはイケメンなんです。その辺、わかってます?」

お代わり分も飲み干そうとしてグラスに手を伸ばしたが、黒見に奪われた。

「シャンパン一杯と白ワインが一杯半が限界か。酒に弱い方なのか」

「ぜんっぜん平気です」

「さっきまではな。一定量を過ぎると酔いが急に回るタイプか。そういえばニューヨークのラウンジでも危うかったな。あの時、飲める限度を知っておけと言っただろ」

「知っていますよ。ワインなら、このグラスを飲み切ったくらいまでが私の限度なんです」

揺れそうになる視点をなんとか彼に定めて言い返すと、呆れたような顔でグラスを返された。

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