王子は完璧少女に甘すぎる
あたしは駅の人がいないところで足を止め、振り向くと鷲は目から涙を流していた。

あ・・・・・・夕さんのこと思い出したっぽいね・・・・・・。

「たどころしゅー」

「は・・・・・・?」

あたしは幼稚園の子が言うような言い方で言った。

「あたしたち、ずぅっとお互いの名前全っ然おぼえれなかったよねっ!お互い理解できないってしょーもないことで喧嘩ばっかして。最近ないけど。でも、すごくない?お互いの情報0の上に喧嘩ばっかしてたのに、今。こんっなに仲いいんだよ?喧嘩しても仲直りできたし、何かあったらなーんにも言わずになんか向こうがどうしたら喜ぶかとか考えて行動して」

「・・・・・・ぁ、ぁ」

鷲にあたしの言ったことが通るなんて確証なんてない。

だけど、今。

言いたいこと言えばいいじゃんみたいな感じで言ってる。

でもヤバい・・・・・・喋れば喋るほど言いたいことが次々に出てくるんだけど・・・・・・。

「鷲がどんなときでもあたしは鷲のこと支える!鷲に何にもできなくても側にいるし、できることはするし。鷲が美亜さんのことで悩むならあたしも悩むし、鷲が美亜さんのこと嫌いならあたしも嫌い!鷲のために頑張る!だから・・・・・・さ・・・・・・」

鷲に一番・・・・・・は絶対ムリだから二番目に伝えたいこと・・・・・・。

「鷲はあたしのこと、もっとちゃんと頼りにして?頼りになんないかもしれないけど・・・・・・鷲の横に、側に、あたしを置いてて?美亜さんがどーのこーのって話じゃなくて。もっと全体的に」

「っ・・・・・・」

あたしは鷲のゆらゆらした目をしっかりと見て、言った。

「っぇ?」

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