王子は完璧少女に甘すぎる
「うんっ!」

紫音って呼ばれてる・・・・・・。

塩じゃなくってちゃんと名前で。

それだけでだいぶ嬉しい・・・・・・。

*  *  *

人が少なすぎる・・・・・・というかいない、揺れる準特急の電車にボストンバッグを持って席に座った。

「お疲れ様」

席にカバンと一緒にドサッと落ちた鷲。

あたしはそう言って鷲の頭を撫でた。

美亜さんと一緒って結構きつかっただろうなぁ・・・・・・。

「真くん、なんで花見咲中に来たの?」

あたしが聞くと、鷲は下げていた顔を上げた。

「あいつ、絶対に俺が言ってる高校の近くの中学じゃないと行かないって。だからあいつ寮生」

へー。

仲いいね。

まあ言ったらちょっと嫌がられそうだけど・・・・・・。

「七岡さんと田所さん」

え?

あたしは可愛らしい声・・・・・・あ、違うウザい声のした方に首を動かした。

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