セレナーデ

立ち上がり、ギターを手に取る。

「弾くの?」
「うん、偶には」
「朔子のギター、寂しがってるよ。ずっと触ってくれないって」
「一望って」
「うん?」
「楽器には優しいね」

わたしの言葉に唇を尖らせた。

「そんなことない。朔子にも優しいよ」
「あ、そうだね」

はーあ、と嘆くように弓を引いた。それに答えるようにこちらも弦を鳴らす。

ぱっと顔を見合わせ、どちらともなく笑った。




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