敏腕エリート部長は3年越しの恋慕を滾らせる
「こんな事だろうと思ったよ」
「はい?」
「この依頼書の山、全部他の奴らのだろ」
「……っ」
フェス会場から来たと思われる郡司部長。
イベント用のポロシャツを着ている。
差し入れにと、冷えたスポーツドリンクを美絃の机の上に置いた。
「ぬるいな」
「え?」
「こういうことをしたら、美絃のためにならないし、こいつらのためにもならないぞ」
山積みのファイルを指差し、郡司部長の表情が険しくなった。
「自分で処理するからこそ内容が頭に入るんだし、仕事の効率も覚えられて経験値になるんだ。それが給料として対価が支払われるのに、お前はタダ働きしに来ているのか?」
「っっ……違います」
「主任の名が泣くぞ。部下を采配するのも上司の役目だ。しっかり覚えろ」
「……はい」
もう一人いるはずの業務部の社員が出払っていて不在だからだろう。
普段、会社ですれ違っても殆ど挨拶程度なのに、こうしてわざわざ声をかけに来てくれたのは。
シュンと項垂れる美絃の頭に、骨ばった大きな手がポンと乗せられた。
「頑張り屋で一生懸命なところが、お前の取り柄だしな。あまり無理はするなよ」
「……はい」
(やっぱり郡司部長はちゃんと見てくれて、『高岡 美絃』という人間を認めてくれる人だ。やっぱり好きだなぁ、こういう人)
「はい?」
「この依頼書の山、全部他の奴らのだろ」
「……っ」
フェス会場から来たと思われる郡司部長。
イベント用のポロシャツを着ている。
差し入れにと、冷えたスポーツドリンクを美絃の机の上に置いた。
「ぬるいな」
「え?」
「こういうことをしたら、美絃のためにならないし、こいつらのためにもならないぞ」
山積みのファイルを指差し、郡司部長の表情が険しくなった。
「自分で処理するからこそ内容が頭に入るんだし、仕事の効率も覚えられて経験値になるんだ。それが給料として対価が支払われるのに、お前はタダ働きしに来ているのか?」
「っっ……違います」
「主任の名が泣くぞ。部下を采配するのも上司の役目だ。しっかり覚えろ」
「……はい」
もう一人いるはずの業務部の社員が出払っていて不在だからだろう。
普段、会社ですれ違っても殆ど挨拶程度なのに、こうしてわざわざ声をかけに来てくれたのは。
シュンと項垂れる美絃の頭に、骨ばった大きな手がポンと乗せられた。
「頑張り屋で一生懸命なところが、お前の取り柄だしな。あまり無理はするなよ」
「……はい」
(やっぱり郡司部長はちゃんと見てくれて、『高岡 美絃』という人間を認めてくれる人だ。やっぱり好きだなぁ、こういう人)