敏腕エリート部長は3年越しの恋慕を滾らせる
七月下旬のとある日。
お昼休みに社食を訪れた誠二は、二つ年上の先輩である営業部 主任の原 純也と並んで日替わり定食を頬張っている。
「田嶋、業務部の高岡ちゃんとは別れたんだよな?」
「はい」
「じゃあ、新しい彼氏でも出来たか?」
「は?」
「最近、妙に色っぽくなった気がしないか?」
「……」
原が指差す先にいる美絃を見る。
見た目は何一つ変わってなくて、相変わらず冴えない女に見えるけれど……。
女遊びが激しかった原先輩(現在は既婚)に言われると、そんな風に見えなくもない。
中途半端な長さの黒髪をひっつめ気味に束ねただけ。
濃紺色のスーツ姿で、他の女子社員と違って、ブラウスだってシンプルなデザインのものだ。
化粧だって、なんら変わってないように見えるが、何だろう?
笑顔が多くなったのか……?
笑う時の美絃はほんわかしてて可愛くて、俺だけが知ってたのに……。
経理部の社員と話しながらランチを頬張る美絃。
遠目ながらにも、毎日見ていた元カノの顔ははっきりと認識できる。
「あっ、もうこんな時間。田嶋、悪いな。俺この後、海外事業部との会議が入ってて」
「あーはい、大丈夫ですよ。いってらっしゃい」
「おぅ」
原はそそくさと返却口へと向かって行った。
**
「美絃、ちょっといいか?」
「……何?」
「五分で済むから」
美絃が部署に戻るのを見計らって、誠二は美絃に声をかけた。
非常階段の踊り場に移動し、誠二は間近で元カノを見下ろす。
「お前、彼氏できたか?」
「は?」
「なんか、俺と付き合ってた時より、可愛くなったっつーか」
「何それ。……ってか、彼氏ができようが、関係ないじゃない。話ってそれだけ? もう仕事以外で話しかけないでくれる?」
「お前の荷物っ、……まだあるし」
「必要なものは全部持ち出したから、残りは処分していいって伝えたよね?」
「……なぁ、俺らやり直さ「高岡さんっ、ちょっといいかな? 急ぎの用があるんだけど」」
「あっ、はい、今行きます!」
美絃は名前を呼ばれ、振り返りもせずに、行ってしまった。
(なんで俺らがここにいるって分かったんだ……?)
お昼休みに社食を訪れた誠二は、二つ年上の先輩である営業部 主任の原 純也と並んで日替わり定食を頬張っている。
「田嶋、業務部の高岡ちゃんとは別れたんだよな?」
「はい」
「じゃあ、新しい彼氏でも出来たか?」
「は?」
「最近、妙に色っぽくなった気がしないか?」
「……」
原が指差す先にいる美絃を見る。
見た目は何一つ変わってなくて、相変わらず冴えない女に見えるけれど……。
女遊びが激しかった原先輩(現在は既婚)に言われると、そんな風に見えなくもない。
中途半端な長さの黒髪をひっつめ気味に束ねただけ。
濃紺色のスーツ姿で、他の女子社員と違って、ブラウスだってシンプルなデザインのものだ。
化粧だって、なんら変わってないように見えるが、何だろう?
笑顔が多くなったのか……?
笑う時の美絃はほんわかしてて可愛くて、俺だけが知ってたのに……。
経理部の社員と話しながらランチを頬張る美絃。
遠目ながらにも、毎日見ていた元カノの顔ははっきりと認識できる。
「あっ、もうこんな時間。田嶋、悪いな。俺この後、海外事業部との会議が入ってて」
「あーはい、大丈夫ですよ。いってらっしゃい」
「おぅ」
原はそそくさと返却口へと向かって行った。
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「美絃、ちょっといいか?」
「……何?」
「五分で済むから」
美絃が部署に戻るのを見計らって、誠二は美絃に声をかけた。
非常階段の踊り場に移動し、誠二は間近で元カノを見下ろす。
「お前、彼氏できたか?」
「は?」
「なんか、俺と付き合ってた時より、可愛くなったっつーか」
「何それ。……ってか、彼氏ができようが、関係ないじゃない。話ってそれだけ? もう仕事以外で話しかけないでくれる?」
「お前の荷物っ、……まだあるし」
「必要なものは全部持ち出したから、残りは処分していいって伝えたよね?」
「……なぁ、俺らやり直さ「高岡さんっ、ちょっといいかな? 急ぎの用があるんだけど」」
「あっ、はい、今行きます!」
美絃は名前を呼ばれ、振り返りもせずに、行ってしまった。
(なんで俺らがここにいるって分かったんだ……?)